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サクソバンク証券でDRIPによる株式配当を受けられる銘柄の具体例|10,000ドル未満の場合

こんにちは、ザリガニです。

サクソバンク証券はDRIPにおける端株対応をしていないため、配当再投資を行うためには株価以上の配当を1度に受領しなければなりません。

前回の記事で、DRIP(配当再投資)制度をサクソバンク証券で活用するには、ある程度まとまった資金を1つの銘柄に投下する必要性についてまとめました。

サクソバンク証券で海外株のDRIPを活用するには、まとまった資金が必要な話こんにちは、ザリガニです。 サクソバンク証券では、他社と比較しても低い水準で手数料が海外株取引ができること、更にはDRIP...

 

今回の記事は、「じゃあ実際どんな銘柄を選べばDRIPの恩恵を受けられるの?」という問いに焦点を当てた記事です。

 

おおまかに、以下のような結論が導けました。具体的な銘柄は記事本文中で触れます。

  • 1銘柄に2,500ドル程度の投資だと、サクソバンク方式のDRIP制度の恩恵を受けられる銘柄はとても限られている。
  • 1銘柄に5,000ドルの投資を行う場合、配当利回りが4%後半から5%以上の銘柄かつ1株価格50ドル以下の銘柄だと、DRIPを受けられる。
  • 1銘柄に10,000~15,000ドルの投資ができる行う場合、配当利回り3~5%で選択できる個別銘柄は多くある。
  • ADR銘柄だと、米国源泉徴収10%がかかってこないため、DRIPの恩恵を受けられる可能性が広がる。
  • 年4回よりも、年2回配当の方が1回あたりの配当額が大きくなるため、DRIPの恩恵を受けられる可能性は広がる。(その代わり、配当の機会は年2回に減る)
  • PFFを活用したい場合、9,000~10,000ドルの投資をすると、毎月DRIPを受けられる。

 

それでは、どうぞ。

 

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サクソバンク証券のDRIP銘柄を検討する背景

サクソバンク証券では、DRIP制度のサービスを提供しています。

しかし残念なことに、端株の割り当てには対応していません。1株の価格以上を配当で受領すると、その分は株式で配当再投資されますが、1株未満(端株)の配当は現金で精算されます。(以下、このルールのことを”サクソバンク方式のDRIP制度”と記載しています)

したがって、DRIPの恩恵を受けるためには、1回あたりの配当金額がその銘柄の1株価格を超える必要があります

 

今回検討するテーマ

今回検討するテーマは、

  • サクソバンク証券でDRIPの恩恵を受けるために必要な投資額と配当利回りの関係を明らかにする。

です。

 

得たいゴールは、「1株価格が○○ドルの銘柄XXX(配当利回り△%)に◆◆ドル以上を投下すれば、DRIPの恩恵を受けることができる。」

という数字の関係を明らかにすることです。

 

さらに、DRIPの恩恵を受けられる銘柄を投下資金別に紹介します。

 

前提

今回の検討するにあたり、いくつか仮定を置きました。

  • 投資金額:2,500、5,000、10,000、15,000ドルの4パターンで検討
  • 配当利回り:3%、4%、5%の3パターンで検討
  • 源泉徴収:米国側の徴収10%と源泉徴収なしの2パターンで検討(*)
  • 年間の配当回数:四半期ごと、計4回
  • 配当額は年間を通して一定(ある特定の月だけ配当額が高くなる銘柄がありますが、今回はそれを無視します)

この条件で、1回あたりの配当額を算出しました。

 

(*)ザリガニ注:サクソバンク証券のDRIP制度は、米国側の源泉徴収が行われたあとの額が再投資に回ります。ですので、今回の検討では10%の源泉徴収後の場合を想定して計算しました。海外株は一般口座扱いなので、日本分の所得税・住民税分は確定申告にて精算・納付する必要があるようです。

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結果

① 源泉徴収10%のとき

源泉徴収が10%の時の結果を以下に示します。

たとえば、配当利回り4%の銘柄に10,000ドルを投資したとき、年間の配当額は400ドルです。年4回の配当として、1回あたりの配当金額は100ドル(税引き前)となり、10%の源泉徴収で90ドルが実際の手取りになります。

この場合、購入している銘柄の1株価格が90ドル以下であれば、配当が株式再投資に回ります。端数部分が現金精算です。1株価格が50ドルであれば、1株が株式、40ドルが現金で支払われます(実際は円貨に換金されて支払われます)。

② 源泉徴収なしのとき

①と同様の条件で、源泉徴収10%を考慮しない場合の表を示します。

源泉徴収10%ありと比較して、その分だけ配当額が大きくなっています。

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サクソバンク証券のDRIP銘柄を考察

上記の結果のように、年4回配当株における1回あたりの配当額を算出しました。

 

ということで、サクソバンク方式のDRIP制度で株式を受領できる銘柄を調べました。

 

① 2,500ドルを投資する場合

2,500ドルを投資する場合を考えます。

自分が調べた範囲では、配当3~5%で20~25ドル前後の適当な銘柄が見つけられませんでした。

ちょっと高配当銘柄になりますが、最近の下落で配当利回りが高くなってきたAT&Tを例に挙げます(配当利回り:6.5%前後)。

18年10月末時点で1株当たりの株価が30ドル前後、1株あたりの配当が0.5ドルです。2,400ドルの投資で80株相当になります。

80株で税引前配当が総額40ドル、源泉徴収10%を差し引いて、手残りが36ドルです。この手残りが株価30ドルを超えているので、1株が配当で割り当てられ、6ドルが現金で支払われます。

 

② 5,000ドルを投資する場合

次に、5,000ドルを投資する場合を考えます。

DRIPを受けられそうなのはSO(サザン)でした。

  • 株価:45.8ドル、配当利回り5.2%(18年10月30日時点)
  • 100株で4580ドル、1株配当0.6ドルなので、100株で税引き前60ドルの配当。税引きで54ドル。
  • 1株が株式で配当再投資、およそ10ドルが現金精算

BTIも対象になります。

  • 株価:43.8ドル、配当利回り5.8%(18年10月30日時点)
  • 100株で4380ドル、1株配当0.6742ドルなので、100株で税引き前67.42ドルの配当。ADR銘柄なので、米国源泉徴収なし。そのまま67.42ドルが手残り。
  • 1株が株式で配当再投資、およそ24ドルが現金精算

ADR銘柄だと、米国源泉徴収がない分、DRIPを受けられる可能性が高まりますね。

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③ 10,000ドルを投資する場合

さらに、10,000ドルを投資する場合を考えます。

DRIPを受けられそうなのはMO(アルトリア)、D(ドミニオン・エナジー)、XOM(エクソンモービル)、DUK(デューク・エナジー)、PM(フィリップモリス)でした。

それぞれの株価と配当利回りをまとめておきます(18年10月30日時点)。

  • MO … 株価:65.87ドル、配当利回り4.86%
  • D … 株価:72.84ドル、配当利回り4.59%
  • XOM … 株価:78.78ドル、配当利回り4.16%
  • DUK … 株価:83.83ドル、配当利回り4.43%
  • PM … 株価:90.47ドル、配当利回り5.04%

 

投資額15,000ドルの場合、配当利回り3%の場合でも、1株100ドル以下の銘柄はDRIP対象となりますので、本項で具体例の紹介は割愛します。

④ おまけ:PFFに投資する場合

自分の興味本位で行った検討です。PFF(iシェアーズ 米国優先株式 ETF)でDRIPを受けるためにはどの程度の資金投下が必要か調べてみました。

PFFは毎月分配型高配当ETFです。配当利回りが5~6%であり、1株あたりの価格はおよそ36~38ドル前後です。

  • 1株当たりの価格:36.11ドル(配当利回り:5.29%、18年10月30日時点)
  • 1株あたりの配当:0.1753ドル(過去10ヵ月分の配当実績の平均値)

 

この1株価格と1株あたりの配当額をもとに、10%の源泉徴収後の配当額を計算すると、

  1. 8,000ドル分購入した場合:PFF 221株相当、毎月の配当34.9ドル
  2. 9,000ドル分購入した場合:PFF 249株相当、毎月の配当39.3ドル
  3. 10,000ドル分購入した場合:PFF 277株相当、毎月の配当43.7ドル

という感じでした。

9,000~10,000ドル以上をPFFで保有していたら、毎月DRIPで株が増えていく計算になります。

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まとめ

以上のとおり、サクソバンク方式のDRIP制度を活用する場合の具体例を見てきました。

おおまかに、以下のような結論が導けました(本記事冒頭の内容と同じです)。

  • 1銘柄に2,500ドル程度の投資だと、サクソバンク方式のDRIP制度の恩恵を受けられる銘柄はとても限られている。
  • 1銘柄に5,000ドルの投資を行う場合、配当利回りが4%後半から5%以上の銘柄かつ1株価格50ドル以下の銘柄だと、DRIPを受けられる。
  • 1銘柄に10,000~15,000ドルの投資ができる行う場合、配当利回り3~5%で選択できる個別銘柄は多くある。
  • ADR銘柄だと、米国源泉徴収10%がかかってこないため、DRIPの恩恵を受けられる可能性が広がる。
  • 年4回よりも、年2回配当の方が1回あたりの配当額が大きくなるため、DRIPの恩恵を受けられる可能性は広がる。(その代わり、配当の機会は年2回に減る)
  • PFFを活用したい場合、9,000~10,000ドルの投資をすると、毎月DRIPを受けられる。

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終わりに

今回は、サクソバンク証券のDRIP制度を使うにあたって、実際にどのような銘柄を選定すべきかを検討しました。

サクソバンク証券はDRIPにおける端株対応をしていないため、配当再投資を行うためには株価以上の配当を1度に受領しなければなりません。

今回検討したように、1銘柄の投資額が10,000ドル未満の場合、DRIPを受けられる銘柄は結構少ないように感じました。

 

私の場合は海外株を合計16銘柄、トータルで100,000ドル前後を保有しています。これらをすべてサクソバンク証券に移管したと仮定してみたところ、DRIPで配当再投資されるのは、PM、BTI、MOの3つのみでした。

2018年9月末の保有外国株式の割合

保有額第1位と2位のVTIとVYMはそれぞれ15,000ドル前後保有しているのですが、1株あたりの株価が高いこと、他銘柄と比較して配当利回りが低いことから、1株価格に届かず、端株になってしまいます。サクソバンク方式のDRIP制度の対象には満たない額です。

 

そしたら、先述の検討のように、「PFFを10,000ドル投資してみる?」というアイデアも浮かんできました。しかしながら、今度はサクソバンク証券の一般口座問題も引っかかってきます。

毎月配当ですから、配当時の記録の手間・確定申告のとりまとめの手間がどうなるか。。という懸念が頭をもたげます。

 

ということで、いろいろ考えてみた記事でした。

DRIPの端株対応、あるいは特定口座対応、せめてどちらか対応してくれると良いのですが。。。

手数料や取引銘柄数など、大手他社と比較して多くのメリットも有するだけに、サクソバンク証券の口座を活用したいんですけどねー。

 

それでは、また。

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POSTED COMMENT

  1. aya_chan より:

    こんにちは。端株対応なし、一般口座のみではちょっと使いこなせませんね。。残念です。

    • ザリガニ より:

      >aya_chanさん、
      こんにちは、はじめまして。 そうなんですよね、あともう1つ2つくらい懸念点が改善されれば、もっともっとよいサービスになると思うんですけどね~。
      特定口座対応、DRIPの端株対応、売買時のドル決済対応、配当をドルで受領可能、あたりが改善されると、大手オンライン3社に引けをとらないものになると思うのですが。。乞うご期待、ですかね。

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