お金のこと

【未来志向で自ら考え、行動する】「老後に2000万」という言葉に踊らされずに自分事として向き合う話

こんにちは、ザリガニです。

2019年6月3日、金融庁は「高齢社会における資産形成・管理」 という報告書を発出しました。(リンク

 

この報告書を受けて様々な報道が巻き起こり、政争の具、国民の話題となっているのは皆さんご存知の通りです。

恣意的に解釈され、切り取られているメッセージは以下のようなものですね。「2000万」という言葉が完全にひとり歩きしてしまっています。

・今後年金は実質的に減額されるので、老後の生活資金として2000万円必要になる

・老後の生活のために、65歳までに2,000万円を貯める必要がある

 

この話題に対するメディアやSNSのネガティブな反応、他責追及志向に、そろそろうんざりしてきました。

 

私は未来志向の人間です。他責や文句、不平不満は何も生みません。過去のことをぐちぐちいったり、現状にとどまってグダグダするのは嫌いです。

するなら自責。自分の現状をとらえ、未来志向で今できることは何かを考えたいです。コントロールできるのは自分ですから。

所与のものをしっかり見つめ、自分の頭で考えたい。

 

今回の話題を受けて、私ならこういうアクションを取るだろうな、身近な人に勧めるアクションはこんな感じかな、ということをまとめました。

それでは、どうぞ。


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年金の仕組みを知る

1. 金融庁のレポートを読む

まずは、原点でしょう。話題となった報告書を読みます。

 

彼を知り己を知れば百戦殆うからずです。ここで何が起こったのかを正しく理解します。

 

私が重要だと思った部分をいくつか抜粋します。

重要なことは、長寿化の進展も踏まえて、年齢別、男女別の平均余命などを参考にしたうえで、老後の生活において公的年金以外で賄わなければいけない金額がどの程度になるか、考えてみることである。それを考え始めた時期が現役期であれば、後で述べる長期・積立・分散投資による資産形成の検討を、リタイヤ期前後であれば、自身の就労状況の見込みや保有している金融資産や退職金などを踏まえて後の資産管理をどう行っていくかなど、生涯に亘る計画的な長期の資産形成・管理の重要性を認識することが重要である。

引用: 金融庁 金融審議会「高齢社会における資産形成・管理」

ライフスタイルが多様化する中では、個々人のニーズは様々であり、大学卒業、新卒採用、結婚・出産、住宅購入、定年まで一つの会社に勤め上げ、退職後は退職金と年金で収入を賄い、三世帯同居で老後生活を営む、というこれまでの標準的なライフプランというものは多くの者にとって今後はほとんどあてはまらないかもしれない。今後は自らがどのようなライフプランを想定するのか、そのライフプランに伴う収支や資産はどの程度になるのか、個々人は自分自身の状況を「見える化」した上で対応を考えていく必要があるといえる。

引用: 金融庁 金融審議会「高齢社会における資産形成・管理」

今後は年金受給額を含めて自分自身の状況を「見える化」して、自らの望む生活水準に照らして必要となる資産や収入が足りないと思われるのであれば、各々の状況に応じて、就労継続の模索、自らの支出の再点検・削減、そして保有する資産を活用した資産形成・運用といった「自助」の充実を行っていく必要があるといえる。

引用: 金融庁 金融審議会「高齢社会における資産形成・管理」

長寿化が進む中、資産形成・管理において、資産寿命を延ばす観点から、広く国民が知っておくことが望ましい事項があると考えられる。詳しくは付属文書1で述べることとするが、人生のステージに応じて整理すると以下のような点が考えられる。

・ 現役期
長寿化に対応し、長期・積立・分散投資など、少額からでも資産形成の行動を起こす時期であり、例えば、以下のような対応が有効と考えられる。

・「人生 100 年時代」においてこれまでよりも長く生きる人が多いことを前提に、老後の生活も満足できるものとなるよう、早い時期からの資産形成の有効性を認識する
・ 生活資金やいざというときに備えた資金については元本の保証されている預貯金等により確保しつつ、将来に向けて少額からでも長期・積立・分散投資による資産形成を行う。
自らにふさわしいライフプラン・マネープランを検討する(必要に応じ、信頼できるアドバイザー等を見つけて相談する)。
・ 金融サービス提供者が顧客側の利益を重視しているかという観点から、長期的に取引できる提供者を選ぶ

引用: 金融庁 金融審議会「高齢社会における資産形成・管理」

今何ができるか、何をすべきか。標準的なモデルが空洞化しつつある以上、唯一の正解は存在せず、各人の置かれた状況やライフプランによって、取るべき行動は変わってくる。今後のライフプラン・マネープランを、遠い未来の話ではなく今現在において必要なこと、「自分ごと」として捉え、考えられるかが重要であり、これは早ければ早いほど望ましい。

引用: 金融庁 金融審議会「高齢社会における資産形成・管理」

「人それぞれ、千差万別の人生がある。自分ごととして自分で考え、自ら行動をとりましょうね」ってメッセージと理解しています。

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2. 年金を知る・勉強する。

次に、そもそも年金とは?というところの全体像を理解します。

 

年金を勉強するのであれば田村本は外せないでしょう。

公的年金の仕組み、受給額の計算方法、年金の活用方法などが網羅されています。メディアや政治家が何と言っていようと、何はともあれ、まずはこの書籍で基礎知識を手に入れます。

これを1冊まず読むこと。そして今回の金融庁の報告書(リンク)を読む。そうして初めて今回の話題を建設的に理解・議論することができると考えます。

 

自分を知る

相手を知ることができれば、次は自分周りを整理します。

 

1. 現在の資産を把握する。

まずは現状把握です。

郵便貯金や銀行預金など、保有資産を洗い出してリスト化します。

今後のために、マネーフォワードなどのアプリを使って資産を見える化しておくのも良いでしょう。

 

2. 家計簿を付ける。

家計簿を付けるのは、現状のお金の流れを把握するため、自分を知るためです。

毎月何にどれだけのお金を使っているのかを知ること、どんな項目に支出が多いのかを知ることで、自分のお金の使い方の傾向を知ることができます。

さらに、将来の支出バランスや貯蓄を検討するうえでも役立ちます。

家計簿のつけ方|収入と支出の見える化こんにちは、ザリガニです。 今回は家計簿の付け方について紹介しようと思います。 最初は本を参考にして家計簿をつけていました。...

 

若い世代の人であれば、中村芳子さんの書籍が参考になります。

 

3. 将来の自分像・ライフプランを考える。

自分はどのような人生を歩いていきたいのか。

 

65歳まで働きたい人もいれば、アーリーリタイアしたい人もいるでしょう。

独身で生きるかもしれませんし、DINKSかもしれません。子どもを設けるかもしれませんし、親と同居するかもしれません。

車を買いたい、結婚式を挙げたい、家を保有したい、キャリアアップ、転職、産休・育休、子どもの学費など、考えることはいくらでもあります。

 

たらればの話が沢山となりますが、保守的・現実的なケースなど、とりあえずいくつかのケースを設定してみるのが良いと思います。非現実的だと思っても、修正すればよいだけです。

 

ライフプランを考えるにあたっては、ブロガー仲間のFP-Misakiさんの記事が参考になります。

Financial Teacher System」というシステムを使って簡単に算出できます。

 

もっとシンプル・簡単にシミュレーションしたい場合はJINさん作のExcelシートを活用するのもありです。

 

人生100年と呼ばれるこの時代には、生き方・働き方のデザインが必要です。このテーマで印象に残っている本がこちらです。

3~4年前に読んだ本ですが、今も時々読み返します。個人的にここ5年間くらいで読んだ本の中でもベスト5に入ります。

 

4. 今と将来のギャップを知る。

ライフプランを立てて、そのプランを達成するための貯蓄額や年間のお金の流れを把握出来たら、それを現状と比較します。

家計簿はここでも活躍します。月間の生活費のベースになるからです。

 

今の収入と支出を知る。毎月・毎年の収支を知る。

そうすると、ライフプランとのギャップを知ることができます。

ギャップがなければ現状維持で良いです。たいていの場合はギャップが発生すると思うので、そのギャップを埋めるためのアクションを考えます。

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未来につながる行動をとる

1. ギャップを埋めるためのアプローチを決める

現状と将来のギャップが分かったら、そのギャップを埋めるためのアプローチを考えます。

 

例えば、年間100万円資産を殖やしていく必要があるとします。これを達成するためには、

  • 毎月の給料から貯蓄する(現金派)
  • 資産運用で殖やす(資産運用派)
  • 副業収入を得る(副業派)

など、様々なアプローチがあります。

自分の置かれた状況を鑑みて、どのアプローチが適切なのかを考えます。

 

多くの人にとって、まずは貯蓄による資産形成から始まり、次のステップは金融庁の報告書でも触れられていたように、投資を活用した資産運用へと進むでしょう。

この段階においては、次の書籍が参考になります。お金の捻出の仕方、運用の基本的な考え方を学べます。

 

投資に対する姿勢、心構えで感銘を受けた本はこちら。やや古い時代の書籍ですが、現代でも通ずるところが多くあります。

 

どのような資産形成が望ましいのか、Financial academyなどのセミナーで体系的に学んでみるのも1つのやり方だと思います。家計管理、貯蓄の仕組み化、資産運用、投資の考え方などを一度に学べます。

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2. 投資のスタイルを決める

投資で資産を殖やしていくならば、運用のスタイルを自ら理解し、決めていく必要があります。

その中でも、第1選択となっていくのは長期の積み立て型インデックス投資でしょう。

合わせて、つみたてNISAやiDeCo、企業型DCなどの税制優遇の枠組みを活用していくことになります。

参考となる本は以下の3冊です。生活防衛資金の考え方、期待リターンやリスクの考え方、商品の選び方やアセットアロケーションなどを勉強していくとよいでしょう。

 

個人的には岡本和久さんの本も好きです。投資方針書の考え方を知ることができますし、投資方針書のテンプレートを入手できます。

投資方針書を自ら定めれば、ひとまずゴールなのかなと思います。

 

3. 運用を開始し、定期的に見直す

資産運用を始めたら、やりっぱなしではいけないので、定期的に見直します。

半年または年に1回は運用状況をチェックします。法律や税制など、外部の環境が変わることもあるでしょう。大きなライフイベントの節目を迎えて、大きくライフプランが変わることもあると思います。

その都度、ライフプランを修正して、自ら描く将来像に向けて運用方針を調整していきます。

 

ここまでくれば、あとはほったらかしに近い状態でメンテナンスできるようになるでしょう。

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終わりに

今回、金融庁の報告書を受けて、メディアも政治家も一般の方もこの話題を取り上げています。

この報告書に対する世間の反応はちょっと過剰なのでは、と個人的に思うところがあります。参院選前に寝た子を起こしたくない人、火種を起こして煽りたい人、いろんな思惑があるように感じます。

 

私はテレビやWebニュース、TwitterやFacebookなどを通じて情報を見ていますが、金融庁批判のコメントや年金の仕組みに対するネガティブな発言がほとんどを占めています。

ネガティブな発言をする、感情的に文句を言うのは良いのですが、それで留飲を下げて終わりでは何も進みません。時間の浪費です。

 

課題があるのなら、解決するために何ができるのかを私は考えたい。仕組みや環境はある程度既に整備されています。あとは自らその仕組みを理解して、考え、行動に移すだけです。

 

金融庁の報告書の末尾に、まさにこの点に触れていました。引用して本記事を締めたいと思います。

公的な場に留まらず、シンポジウムなどの場、さらには周りの者ともこの問題を話し合い、皆で高齢社会における資産形成・管理や金融サービスのあり方に対する知見を深めていくことを通じて、対応のあり方が進化していくものと考えられる。この報告書が契機の一つとなり、幅広い主体に課題認識等が共有され、各々が「自分ごと」として本テーマを精力的に議論することを期待している。

引用: 金融庁 金融審議会「高齢社会における資産形成・管理」

 

一歩一歩、ちょっとずつで良いから前進したい。前向きな議論で。

それでは、また。

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書籍は少し苦手という方には、耳から情報を入れるのも良いです。短期集中で、資産形成を考え始めるきっかけになると思います。

 

 

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本サイトの管理人・運営者のザリガニです。 東京で外資系化学系メーカーのサラリーマンをしています。 主に投資・家計・資産運用に関する記事を紹介します。ときどき運動や英語の勉強なども書く雑記ブログです。 趣味は運動と旅行。山登りと筋トレ、ランニングなど。犬と猫も好き。




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