投資

【図解】米国株の配当金受領までに掛かる手数料・税金を洗い出して、対応策をまとめてみた話

こんにちは、ザリガニです。

私は米国株を中心として投資しており、配当金の受領額を指標の一つとして資産形成を行っています。(関連記事>>2018年の年間配当金の実績(2,840ドル)と2019年の配当金見込み(5,160ドル)

 

米国株から配当を受けるには、ドルを買うための手数料や外国株式の取引手数料、配当に掛かる源泉徴収など、種々の手数料・税金が発生します

 

米国株投資において、配当金を受け取るまでに

  • どのステップでどのような手数料・税金が発生するのか
  • 手数料・税金を回避または最小化するために、どのような対策・工夫ができるのか

について把握・実践するのは必要不可欠です。今回の記事ではこれら2点についての概要をまとめました。各ステップの詳細については、別途記事に挙げています。

 

それでは、どうぞ。

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米国株式の配当金にかかる全体フロー図

米国株式による配当金を得るためには、一般的にドルの購入~米国株式の買付~配当金受領という過程を経る必要があります。このフローの中には、ドルを買うための手数料や株式の取引手数料、配当に掛かる源泉徴収など、種々の手数料・税金が発生します。

 

いくつかの例をあげます。

  • 米国株を購入するためには、ドルを用意しておく必要があります。日本円からドルに両替する際に為替手数料がかかります。
  • 米国株を取引するときには売買手数料がかかります。
  • 配当金には米国の源泉徴収課税と日本の源泉徴収課税(所得税・住民税)が発生します。
  • ドルで配当を受け取った場合、そのお金を日本国内で使うにはそのドルを円に両替しなければいけません。ここで再び為替手数料がかかります。

といったように、各ステップで手数料・税金が発生します。

 

ザリガニ
ザリガニ
多くの人は給与収入から投資用資金を準備し、株式投資へと振り分けていると思います。この大事な大事な投資資金を手数料や税金でムダに減らしたくないですよね。

 

ですから、手数料や税金が発生する仕組みやルールを把握し、投資成果(ここでは手取り配当金)を最大化する投資活動ができるようになるのは必要不可欠だと思います。

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現金(日本円)から米国株を購入し、配当金を受け取るまでの流れ

手持ちの現金(日本円)から米国株を購入し、配当金を受け取るステップを図にまとめてみました。

以下の通り、大きく5つのステップに分けられます。(筆者の考えに基づきます)

 

 

以下に、各ステップ並びにそのステップで手数料・税金を抑えるための工夫の概要を示します。

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 ①から②:ドルの購入

米国株を購入する際、基本的には米国ドルで米国株を購入することになります。SBI証券、楽天証券、マネックス証券各社ではドル決済・円貨決済ともに対応していますが、基本的にはドル決済の方が有利です。

ドルを用意するために、まずは日本円からドルに両替する必要があります。ここで為替手数料が発生します。

 

為替手数料を抑える方法としては、住信SBIネット銀行でドルに両替し、SBI証券へ入金する方法が一番使いやすいです。

この方法の特長は、

  • 住信SBIネット銀行での手数料は、外貨積立購入で1ドルあたり2銭、外貨普通預金で1ドルあたり4銭。
  • SBI証券へドルを手数料無料かつ即時入金できる。
  • 住信SBIネット銀行はときどき米ドル為替手数料無料キャンペーンを行っている。
  • 1万ドル単位以上で一括買付する場合、SBI FXを利用すると手数料1ドルあたり0.5銭で買い付ける方法も利用できる

などが挙げられます。

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 ②から③:株式やETFの購入

ドルが用意できたら、米国株・ETFを購入することができます。

日本株式の売買同様、米国株の買付時・売却時にも手数料が発生します。

 

各社の手数料体系を以下に示します。米国株は日本株とは異なり1株単位から購入できるのが魅力です。しかしながら、約定金額が低い場合、購入総額に対して売買手数料の占める割合が高くなってしまいます。

1回あたりの売買手数料 最低
手数料
上限
手数料
SBI証券 0.45% 5ドル 20ドル
楽天証券
マネックス証券
サクソバンク証券 0.20% 15ドル

データ元:SBI証券、楽天証券、マネックス証券、サクソバンク証券の各Webサイトから(19年1月10日時点、筆者調べ)

 

「SBI証券や楽天証券、マネックス証券で米国株式を買うとき、手数料負けしないために1,111ドル以上で取引しましょう」とよく言われるゆえんです。売買手数料0.45%に加えて、最低手数料5ドルが設定されているためです。

2018年9月に、サクソバンク証券が新たな取引手数料体系を取り入れて、米国株式取引に参入してきました。手数料はサクソバンクが最安水準です。ただし、サクソバンク証券の決済は円貨のみである点、注意が必要です。

 

売買手数料を抑える方法はシンプルです。

  • 手数料負けしないために購入金額が1,111ドル以上となるように取引しましょう

ということです。

サクソバンク証券は、SBI証券、楽天証券、マネックス証券よりも安い手数料水準ではありますが、現時点で特定口座に対応していない点がネックです。

 

詳細はこちらの記事にも書いています。購入金額と手数料の関係をまとめています。

【業界最安水準】サクソバンク証券の米国株取引手数料が安い話|SBI、楽天、マネックス証券と比較してみたよ!こんにちは、ザリガニです。 先日18年9月18日、サクソバンク証券が海外株式の取扱いを開始したことを発表しました。(プレス...

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 ③から④:配当金の受け取り

めでたく、配当金を受け取ることができました。

しかしながら、配当金には税金がかかります

米国株式の場合、米国源泉徴収で10%が課税され、さらに日本で所得税・住民税として約20%が課税されます。

ですから100ドルを配当で受領したとしても、税金で引かれて手残りはざっくりおおよそ70ドル程度になってしまいます。

 

外国・日本の源泉徴収課税への対策としては、

  • 外国源泉徴収課税分について、確定申告で還付を受ける(外国税額控除の活用)
  • ADR(米国預託証券)、かつ配当に対する源泉税率が0%の国(イギリス、オーストラリア、香港など)の銘柄を購入する。
  • 国内源泉徴収を受けないよう、株式・ETFをNISA口座で買い付ける(ただしNISAを使うと外国税額控除は受けられない)

などが挙げられます。

ブリティッシュ・アメリカン・タバコ(BTI)やユニリーバ(UL)などのADR銘柄をNISA口座で買い付ければ、配当金にかかる課税を避け、そのほとんどを受け取ることができます。ADRの管理手数料が少額かかってくるものの源泉徴収課税額と比較するとわずかな額です。

一方でNISA口座の場合、損益通算ができないデメリットもあるので、どのように考える・活用するかは個人個人の考え・立場で変わってきそうです。

 ③から④で配当を受け取り、③に戻って再投資する

配当を受け取ったら、それを米国株の再投資に回すか、そのまま円に両替して他の目的に使うかは人それぞれだと思います。

ここでは、再投資に回す場合についても触れておきます。以下の図の④から③に戻る点線の部分ですね。

 

再投資の方法には大きく分けて2通りあります。

a) 自分で再投資する方法

受け取った配当金を単純に買付資金にまわして、新たに株式・ETFを購入する方法です。配当を受領した銘柄に再投資しても良いですし、異なる銘柄に投資することもできます。

ただし、この場合売買手数料がかかってくるのがネックです。特に配当金額が少額の場合(購入総額が1,000ドル未満になるような場合)、手数料負けしてしまいます。このようなケースだと、給与収入由来などの別の投資資金と組み合わせ、一定の購入金額(1,111ドル)以上で投資したほうが、手数料負けしないという点で有利です。

 

b) DRIPを利用して再投資する方法

受け取った配当金をDRIPで再投資する方法もあります。

DRIPを一言で説明すると、

  • 保有株式の配当金を現金ではなく、その銘柄の株式で受領する制度

です。配当を受けるたびにその銘柄の株数を増やしていくことで、複利的に資産を増やしていくことを目的にしています。

 

DRIPを行う上でいくつかのメリットがあります。

  • 配当を株で受け取ることができる
  • 買付手数料がかからない
  • 配当分配時に即時再投資され、投資家本人のアクションは不要
  • 配当のたびに再投資され、複利の効果を享受できる。

サクソバンク証券は国内系証券会社で唯一、DRIPのサービスを提供しています。ただし、サクソバンク証券では端数株(0.1株など、1株未満の株式付与)に対応しておらず、端数株相当分は現金で配当される点は認識しておく必要があります。

 

DRIPの詳細は、こちらの記事に詳しくまとめてあります。

DRIP(配当再投資)とは? そのメリットは?|長期的な資産運用を複利のチカラで効率的に行うこんにちは、ザリガニです。 今回は、DRIP(配当再投資)についてまとめました。 DRIPとは、日本語で「配当再投資...

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 ④から⑤:円に両替

外国及び国内で源泉徴収された配当金が、無事証券口座に振り込まれました。しかしその通貨は現地通貨(ドル)です。

配当金を日本で使うためには日本円に両替しなければなりません。ここでも、①から②のドル購入ステップと同様、為替手数料が発生します。

 

このステップでも、住信SBIネット銀行を介した両替が有効です。SBI証券や楽天証券、マネックス証券口座内で円に替えると、1ドルあたり25銭がかかるためです。

したがって、

  • SBI証券から住信SBIネット銀行にドルを外貨出金し、住信SBIネット銀行でドルから円に両替する。手数料は1ドルあたり4銭。(ここでは①→②で紹介した外貨積立の1ドル2銭はつかえない)

というのが有効なやり方です。

蛇足:ようやく日本円が準備できた…。が、まだ手数料の落とし穴はあります!

これでようやく配当金を日本円とすることができました。

あとはATMで引き出すもよし、銀行口座内に置いておいてクレジットカードの支払いに充てるもよし、銀行振り込みの資金にするもよし、です。

もちろん、ATMの引出手数料や銀行の振込手数料が掛からないよう、無料で利用できる手段は用意しておきましょう。ここで引き出し手数料216円とか振込手数料432円とか払っちゃうともったいなさすぎます。

 

ここでも、住信SBIネット銀行とSBI証券を組み合わせることで、

  • ATMの引き出しを月7回無料にする
  • 他行宛ての振込手数料を月7回無料にする

という特典を狙いに行くことができます。

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終わりに

今回の記事では、米国株で配当金を受け取るまでを各ステップに分解し、それぞれのステップに掛かってくる手数料と税金を紹介しました。さらに各種手数料・税金を最小限にするために取りうる対策・工夫の概要をまとめました。

自分でこの記事を作りながら、本当にいろんな手数料・税金を吸い取られているんだと改めて感じました。

手数料と税金の罠、ですね。

 

投資を通じた資産形成において、複利効果が期待できるとはいえ、これらの手数料・税金の影響は無視できるものではありません。

投資効率を上げ、将来の資産を最大化するために、手数料・税金を減らすための対策を講じておくことは必須です。

本記事がそのお役に立てていると嬉しいです。

 

それでは、また。

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関連記事です。

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