ザリガニの米国株と資産運用の日記

30代前半サラリーマン ザリガニによる米国株を主とした資産運用と日々考えたことを記すブログです。経済的自由を目指して!

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複利の力は偉大である話 ~ ③ 配当株編 ~|高配当株を買うとき、購入時の配当利回りが大切?それとも増配率? シミュレーションして検討してみた

こんにちは、ザリガニです。

私のポートフォリオの約半分は、米国の高配当株銘柄で構成されています。(最新の保有銘柄の内容はこちら

いままで購入を続けて来たのは良いのですが、ひとつずっと気になっていたことがありました。

 

配当株の長期保有を前提とした場合、

  • 購入するときの配当利回りを優先すべき?
  • それとも毎年の増配率が大きい株を優先すべき?

という疑問がありました。

 

たとえば公益・インフラ系や通信系の株は高配当(高利回り)銘柄が多いです。しかしながらそれほど増配率が高くないものも多いです。

 

一方、配当利回りは1~2%台でも、毎年の増配率が高い銘柄もあります。

配当利回りと増配率というこの2点を考えた場合、どちらを優先すればよいのか分かりませんでした。

 

バイアンドホールドを基本にして、20~30年と長期的に投資を続けていく場合、感覚的に、以下のような考え方がよいのかなと私は考えていました。

  • タネ銭をまずは大きくしたい。
  • だからまずは高配当利回り株(4~5%)を優先して買い続ける。たとえば5年間くらい。
  • 残り6年目からは増配株の比率を高めていく。

のような感じですね。

 

あーだこーだ考えてもよくわからなかったので、実際に検証してみました。

前置きが長くなりましたが、今回の記事のテーマがこれです↓

高配当株を買うとき、どっちが大切なの?

購入時の配当利回り? それとも増配率?

 

前回までに以下の2本の記事を書きましたが、今回の記事のための背景情報として書いたものです。複利と増配について詳細を知りたい方はこちらもご覧ください。

 

それでは、どうぞ。


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はじめに

シナリオ

前回の記事で用いたシナリオを踏襲します。

シナリオ

  • 100万円で配当株を購入し、30年間保有した場合の資産額変化を検討する。
  • 購入時の配当利回りはX%増配率はY%とする。
  • 税金・各種手数料(購入手数料など)は考慮しない。
  • 配当金は全額再投資に回す。追加の資金投入はしない。
  • 毎年増配が続くものとする。

 

今回は、実際の銘柄株を例に配当利回り(X)及び増配率(Y)の部分にいろいろな値を代入して検討していきます。

 

検討するパターン

今回検討するパターンを3つ定めました。

  1. ベンチマークとしてS&P500の過去のデータ
  2. 連続増配株、かつ購入時の配当利回りが高く増配率が低い銘柄
  3. 連続増配株、かつ購入時の配当利回りが低く増配率が高い銘柄

連続増配銘柄の情報を提供しているThe DRiP Investing Resource Centerから、上記2と3の条件を満たす銘柄として、それぞれAT&TとMcDonald’sを選択しました。(この選択は私が任意で行ったものです)

連続
増配年
配当利回り
実績
平均増配率
実績 
S&P500 1.84%
(過去20年平均)
6.3%
(過去20年平均)
配当利回り&増配率
AT&T
(T) 
34年 6.26% 
(18/07/31時点)
3.3%
(過去10年平均)
配当利回り&増配率
McDonald’s
(MCD) 
42年 2.56% 
(18/07/31時点)
9.8%
(過去10年平均)

参考にしたデータのリンクはこちら:
S&P500の平均利回り増配率
T及びMCD:The DRiP Investing Resource Center 

 

上記の銘柄の実績に基づいて、シミュレーション用に少し値を丸めました。それぞれ仮想S&P、仮想AT&T、仮想MCDとします。これらの値で以下の検討を行いました。

想定配当利回り 想定増配率
仮想S&P500 2% 6.5%
配当利回り&増配率
想定AT&T
6%  3%
配当利回り&増配率
仮想
MCD
2.5%  10%

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結果

シミュレーションの結果を以下に示します。

運用期間に応じて結果の特徴が異なったので、一部の結果については期間ごとに示します。

 

資産額の推移:運用1~10年目

まず、運用を開始してから10年間の結果を示します。

購入時の配当利回りが高かった仮想AT&T(赤)が順調に資産額を伸ばしていることが分かります。

仮想S&P500と仮想MCDは最初の5年間ほどは同程度の変化ですが、6~10年目になってくると、仮想MCDが2番手になってきます。

 

資産額の推移:運用1~20年目

さらにもう10年間加えて、20年間の成績を示します。

最初の10年間のトレンドと同様、仮想AT&Tが最も資産額が大きい結果となりました。

次いで仮想MCD、仮想S&P500の順となりました。

20年間のスパンで見てみると、3者間の差は次第に大きくなってきています。

 

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資産額の推移:運用1~30年目

最後に、30年間全体でみたときの結果を示します。

20年間までの期間で見てみると、仮想AT&Tが有利でした。

 

しかし、23~24年目で仮想MCDが仮想AT&Tを上回ります。

25年目以降、仮想MCDの資産額は文字通り指数関数的に増えていくのが目にとれます。

各年ごとの資産額推移の表

上図で示した資産額の変化について、表で示します。

 

配当利回りの推移

次の図は、配当利回りの変化を示した図です。

最初の10年間は仮想AT&Tが3者の中で最も高い配当利回りを示します。

 

約15年目で、仮想MCDの利回りが仮想AT&Tの利回りを超えます。その後仮想MCDはどんどん利回りが高くなっていきました。

一方、仮想AT&Tと仮想S&P500をみた場合、30年という期間でみてもその関係は変わらず、仮想AT&Tの利回りが高い状態が続きました。

 

表でも示します。

 

年間配当額の推移

最後に、毎年受け取る配当額の推移を示します。

配当額についても、運用1~20年目と20~30年目でトレンドが大きく異なる結果となったので、期間別に結果を紹介します。

 

年間配当額:運用1~20年目

年間の配当金受領額でみてみると、最初のおよそ15年間では仮想AT&Tが優位の状態が続きます。

仮想MCDは2番手です。高い増配率を背景に、仮想MCDの配当額は高い伸び率を示し、19年目には仮想AT&Tの配当額を超えました。

 

年間配当額:運用1~30年目

運用を20年以上続けると、特に25年あたりを超えてくると、仮想MCDの配当額がものすごいことになりました。

仮想MCDの配当金は25年目で約200万30年目で約1200万という結果となりました。年間あたりの受領額ですよ、これ…。

計算間違いかと思いましたが、自分で検算をした限りでは、正しい結果のようです。まさにお金がお金を呼ぶ状態…!

上記の図を表で示した結果を次に示します。

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考察

今回の記事では、以下の点を明らかにするためのシミュレーションを行いました。

  • 高配当株による運用を行う場合、購入時の配当利回りと増配率のどちらを重視すべきか

試算に用いた配当利回りと増配率は以下の通りでした。

想定配当利回り 想定増配率
仮想S&P500 2% 6.5%
配当利回り&増配率
想定AT&T
6%  3%
配当利回り&増配率
仮想
MCD
2.5%  10%

 

これまでに示した結果を再度以下の表に要約しました。

仮想AT&Tと仮想MCDで比較すると、配当額及び総資産額について20年目が一つの大きな分かれ目と言えそうです(表の赤字部分)。

 

  • 10~15年未満での保有を考えると、高配当利回りの銘柄が有利。増配率の大小による配当額・資産額への影響は少なく、購入時の配当利回りが大事。
  • 15~20年での保有を考えると、高配当利回り&低増配率の銘柄、この検討で言うと仮想AT&Tのような銘柄の方が運用成績及び配当受領額で優位性がありそう。
  • 25年を超えて保有し続けられる場合、低配当利回り&高増配率銘柄では圧倒的なパフォーマンスを得られる可能性がある。

 

結果解釈の留意点

また今回の検討における留意点もあります。

  • 税金や各種手数料の影響を考慮していない
  • 将来増配が将来ずっと続くと仮定している
  • 購入時の配当利回りは、株価の変動に応じ年間を通じて大きく変化しうる

とはいえ、配当について一律に同率の課税がなされるとすれば、資産額や年間の配当受領額は目減りするものの、銘柄間での関係は大きく変わらないと考えられます。

将来永劫にわたって増配を仮定するのも無理がある部分だと思います。過去30~40年にわたって増配の実績があったとしても、将来増配を続けること、同程度の増配率を維持することは誰にも分かりません。

また、投資初期の配当額は少額になりますから、1株単位の価格に満たず、配当金受領後すみやかに再投資できないこともあるでしょう。

 

実際の投資への活かし方

あとは自分のライフプラン・出口戦略、価値観との相談になってくるかと思います。

 

私個人の場合、現在32歳ですから、長くても15~20年での運用を考える方が良いのかなと思います。40代半ば~50代を見据えた運用ですね。

 

25年以上の運用だと、もう60歳が目前です。60歳となったときに多額のお金があったとしてもハッピーか?と言われれば、おそらくNOです。

気力も体力も充実している現役時代に、もっと幸せに使える道を選ぶと思います。

 

だとすれば、連続増配株で、購入時の高利回り銘柄を買うのに合理性がありそうです。

先述の考察でも記した通り、15年未満の期間でも、15~20年という長めの運用期間を考えても、高配当利回り株購入のメリットが大きいと考えます。

 

実際の銘柄をスクリーニング

今回の検討では、高配当利回り&低増配率の銘柄として、仮想AT&Tを例にしました。この銘柄では、購入時の配当利回りを6%、増配率を3%と想定してシミュレーションを行いました。

実際の銘柄では、購入時の配当利回りおよび平均増配率それぞれが一定程度高いものが存在します。

※これらの銘柄への投資を推奨する意図は一切ありません。

原油をあつかうXOMが今後も一定して増配を続けるとは考えにくい部分がありますが、他の銘柄は主に生活必需品セクターのものです。景気循環に関わらず、ある程度一定した業績が見込める企業群だと思います。

 

ある特定の銘柄に再投資をしつづけるのではなく、連続増配および高い増配率が期待される銘柄リストを作っておいて、そのときそのときで配当利回りが高いものに追加投資をしていくというやり方が良さそうです。

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終わりに

これまでの検討で、配当とりわけ増配率の影響に注目して評価を行ってみました。

20年を超えるような長期運用になってくると、増配率の影響というものはとても大きなものになってきます。

配当利回りに加えて増配の実績、そしてその企業における増配の可能性、ひいてはその原資となる利益額がどう予想されているのか。そんな視点も必要になってくるのかなと思いました。

 

今一度、このような視点からも自分のポートフォリオを調べなおしてみてみようと思いました。

それでは、また。

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関連記事です。

複利の効果をおさらいする記事です。

 

複利の効果に加え、増配の影響も加味した検討結果です。20年を超えるような長期投資では増配の効果も大きくなってきます。

 

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自己紹介


こんにちは!ザリガニです。
30代前半独身男性。東京で外資系化学系メーカーのサラリーマン(研究開発職)をしています。
主に投資・家計・資産運用に関する記事を紹介します。ときどき運動や英語の勉強なども書く雑記ブログです。
趣味は運動と旅行。山登りと筋トレ、ランニングなど。犬と猫も好き。
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